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春の花粉と耳の関係|耳が詰まる・聞こえにくい…それ、花粉症のせいかも?

 春といえば花粉の季節。鼻水やくしゃみ、目のかゆみに悩まされる人は多いですが、「最近なんだか耳が詰まった感じがする…」「自分の声が響いて聞こえる…」そんな耳の不調を感じていませんか?実はそれ、花粉が耳に影響を与えている可能性があるのです。

花粉と耳

◆ 花粉と耳の関係-花粉症が耳に与える意外な影響

 花粉と耳は実は深い関係を持っています。花粉症によって起きる耳のトラブルは意外と多く、以下のような症状が現れることがあります:

  • 耳が詰まったような感覚(耳閉感)

  • 音がこもって聞こえる

  • 自分の声が響いて不快

  • 耳鳴り

  • 一時的な聞こえにくさ(伝音性難聴)


◆ 原因は「耳管」の働きの低下

 耳と鼻は「耳管(じかん)」という細い管でつながっています。耳管は、耳の内側(中耳)と外気の気圧を調整する役割を持っています。

 ところが、花粉症によって鼻の粘膜が腫れたり、鼻づまりがひどくなると、この耳管も影響を受けて正常に開閉しづらくなるのです。

 その結果、中耳内の気圧が下がって鼓膜の動きが悪くなり、「耳が詰まった」「音が響く」「聞こえにくい」といった症状が現れます。


◆ 進行すると「滲出性中耳炎」になることも

 花粉症による鼻づまりが長引くと、耳管の機能障害が慢性化し、滲出性中耳炎(中耳に液体がたまる症状)を引き起こすことも。

特に、以下の方は注意が必要です:

  • 花粉症の症状が強い

  • 鼻づまりが長期間続いている

  • 耳の違和感が2週間以上改善しない

  • 子どもや高齢者(耳管が細く影響を受けやすい)


◆ 自宅でできる耳のセルフケア

 耳の不快感があるときは、次のようなケアを心がけましょう。

◎ 耳抜きを意識的に行う

あくびをしたり、つばを飲み込んだりすることで、耳管の開閉が促されます。


◎ 鼻を強くかまない

片方ずつ優しくかむのがポイント。強くかみすぎると耳に圧力がかかり逆効果です。


◎ 花粉対策・鼻のケアを徹底する

抗アレルギー薬や点鼻薬を活用し、鼻の炎症を抑えることが、耳の症状改善にもつながります。


◎ 室内の加湿と空気清浄

乾燥やアレルゲンの拡散を防ぐことで、鼻や耳への負担を減らせます。


◆ 聞こえにくさには“集音器”という選択肢も

 「春だけ聞こえが悪くなる」「耳鼻科に行くほどではないけど、会話が聞き取りづらい」

そんなときは、軽量で気軽に使える集音器を使ってみるのも一つの方法です。補聴器ほど高価ではなく、使いたいときにだけ装着できるので、一時的な“聞こえの補助”としておすすめです。


◆ 医療機関に相談すべきタイミングは?

以下のような場合は、早めに耳鼻科の診察を受けましょう。

  • 耳が詰まった感じが2週間以上続く

  • 聞こえにくさが日常生活に支障をきたしている

  • 強い耳鳴りや耳の痛みがある

  • 発熱や耳からの分泌物がある


◆ まとめ

 耳の詰まりや聞こえにくさは、つい見過ごされがちですが、春の花粉による鼻炎が原因となっているケースは意外と多いのです。違和感を感じたら、早めの花粉対策と耳のケアを心がけて、快適な春を過ごしてくださいね🌸

 
 
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