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イヤホンは何歳から?子どもの耳を守るために知っておきたい“音のルール”

  • Mimitakara
  • 10月1日
  • 読了時間: 3分

 スマートフォンやタブレットの普及により、子どもがイヤホンを使う機会はどんどん増えています。動画学習・英語のリスニング・音楽・ゲームなど、用途はさまざまですが、同時に「イヤホンで耳が悪くなるのでは?」と心配する保護者の声も多く聞かれます。

実際、耳の構造が未発達な子どもにとって、音の刺激は大人以上に大きな負担となることがあります。

 この記事では、「イヤホンは何歳から使えるのか?」「どんな使い方なら安全なのか?」そして、子どもの耳を守るために家庭でできる“音のルール”を詳しく解説します。

子どもの耳

子どもの耳は大人より“デリケート”

発達途中の聴覚は、過剰な音に弱い

 子どもの内耳(蝸牛)や有毛細胞は、大人に比べて柔らかく、ダメージを受けやすい構造です。音の処理能力や音圧に対する耐性も未熟で、大音量や長時間の音刺激は、聴覚神経に負担となります。

 また、聴覚は「言葉の理解」「感情の発達」「学習能力」にも関わるため、子どもの耳の健康は“脳の発達”にも直結すると考えられています。


イヤホンは何歳からが適切?

● 医学的には「6歳以降」が目安と言われることが多い

現時点では明確な法律はありませんが、以下のような基準が推奨値として広く共有されています:

  • 6歳未満の子どもには、イヤホン使用はできる限り避ける

  • 6歳以降でも、使用時間・音量・使用環境を厳しく制限することが前提

  • 未就学児(3〜5歳)には、スピーカーでの音声再生が基本

特に未就学児では、「音量が強すぎる」「長時間使っている」ことに自分で気づいてやめることができないため、大人の管理が必須です。


子どもの耳を守る「5つの音のルール」

① 音量は“最大の60%以下”が原則

→ 目安:会話ができる程度の音量。周囲の音が完全に遮断されるような大音量はNG。


② 使用時間は1回30分以内、1日合計2時間まで

→ 「イヤホン=長時間OK」ではありません。30分使ったら10分休む“耳の休憩”をはさみましょう。


③ ノイズキャンセリング機能は使いすぎない

→ 静かな環境での使用には便利ですが、脳が“無音”に慣れすぎるリスクもあるため、特に子どもには注意。


④ 親が音量・使用時間を管理する

→ 子どもが自分で音量を判断できるようになるのは小学校中学年以降。設定ロック機能や音量制限付きイヤホンも検討を。


⑤ 会話・勉強・歩行中はイヤホンを使わない

“ながらイヤホン”は事故や集中力低下の原因に。家庭内のルールとして明確にしておきましょう。


子どもにおすすめの「イヤホン選び」のポイント

特徴

解説

音量制限機能付き

最大85dB以下に制限された子ども用製品がある

オーバーイヤー型

カナル型(耳栓タイプ)より圧迫感が少ない

有線タイプ

音量の誤操作やバッテリー過熱のリスクが少ない

明るい色・太めのコード

紛失しにくく、見守りやすい

まとめ

 子どもの耳は、これからの人生でずっと「音の情報」を受け取り続ける、大切なセンサーです。イヤホンは便利な道具ですが、使い方を間違えると取り返しのつかないダメージにつながることもあります。

 まずは親が「音のルール」を学び、子どもに伝えていくこと。そして“聞こえる”という感覚を、家庭全体で大切にする文化を育てていくことが、子どもの未来の聴力を守る第一歩です。

 
 
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